(画像引用元はこちら)
さて、今年に入ってからの2ヶ月間、出版への道を志し、自分の中に醸成された思いを書き綴ってきました。 (こちらのページ参照)
そして現在は、想定した読者候補の方が「読んでみたい」と思ってくれるような書籍にするためのコンセプト作りを行っています。
そんな中で、これまでアップしてきた「いろんな力」シリーズに書き漏らしていた「力」が2つありました。前回は、その1つ目の「傾聴力」について書きました。
今日は、2つ目の「質問力」です。
「いろんな力」シリーズとは?
これまで、いろんな「〜〜力」をテーマに記事を書いてきました。
「失敗力」
「嫉妬克服力」
「イライラ克服力」
「落ち込み克服力」
「時間感覚力」
「刷り込み力」
「覚悟力」
「持久力」
「傾聴力」、そして「質問力」です。
もちろん他にもいろいろありますが、こうした「〜〜力」を合わせた「総合力」で「人間力」を高めるのが重要だと思います。
「質問力」とは?
「質問力」は、「傾聴力」と並ぶ「コミュニケーション力」の一つといえます。
では、「質問力」とは具体的にどんなことでしょうか?
斎藤孝氏の著書「質問力」(2003年、筑摩書房)によると
「良い質問とは具体的であり、本質的である」
と定義されています。
要するに、的外れではない答えを得るためには、具体的で本質的な質問をしなければならない、ということです。
質問が、抽象的で表面的なものであれば、回答者はどう答えていいか迷うことになります。
なので、的確な答えを得たいと思うのなら、きちんとした質問ができる「質問力」を身に付ける必要があるのです。
「質問力」の重要性
では、具体的にどういう質問の仕方をすればいいのでしょうか?
ちょっと極端な例ですが、例えば「あなたがこれまで買い物をしたお店で、一番良かったのはどのお店ですか?」などと質問したらどうでしょうか?
こう聞かれた相手は、「え?買い物ってどんな買い物?」「良かったお店と言われてもいろいろあるし…」と、戸惑ってしまうでしょう。
でも、「あなたが20代に買った本で、一番影響を受けた本は何ですか?タイトルと著者を教えてもらえますか?」と聞かれれば、的確な答えを返すことができるでしょう。
一方で、形式は質問でも、挨拶程度のものもありますよね。典型的なのが、大阪商人同士の次のような会話です。
「儲かりまっか?」「まあまあでんな」
これは、質問と回答の形式をとってますが、要するに「こんにちは」程度の意味ですよね。
また、国会質疑や記者会見質疑などを見ていると、意図的に回答を誘導しようとしている質問もあります。
「あったんですか?なかったんですか?YesかNoでお答え下さい。」と迫る。相手が「Yes」と言えば言ったで、「No」と言えば言ったで、二の手、三の手を繰り出す、というようなものです。
なので、相手はYesともNoとも答えず、のらりくらりと躱してしまう、となり本質的なやり取りが行われず、まどろっこしく感じてうんざりするわけです。
これも質問力が試される場面ですね。
「傾聴力」と共に「質問力」を付けることが、コミュニケーションには重要
とはいえ、私達が日々仕事をする上でも、質問力が重要です。
僕は、ITコンサルタントとして、日々クライアントあるいはクライアント候補の方々と接するわけですが、最も重要なのが質問力と傾聴力と言っても過言ではありません。
相手が困っていることは何なのか、どこに本質的な問題があるのか、探り出すことが重要だからです。
聞き出す相手が社長さんだとして、困っていることを聞くと「現場の仕事の流れがスムーズにいかないこと」という答えが返ってきたとします。でも、よくよく聞いてみると、日頃の社長の指示があれこれ変わるので、現場が混乱した結果だったりします。
最初に、社長の言葉を真に受けて、その前提で進めていくと後で失敗してしまったでしょう。まずは、質問の角度を変えて実態を把握することが大事なのです。
こうして、「傾聴力」と共に「質問力」を身に付け、コミュニケーション力を高めることで、仕事をスムースに進めることはもとより、より良い人間関係の構築と維持が可能になると思うのです。
さて、長くなってきましたので、今日はここまでにしましょう。続きは次回に。
では、また!
・・・・・・・・・・・・
(2018.3.7記)